スギ薬局、AIで品揃えを自動作成、エクサウィザーズと共同開発
スギホールディングス傘下のスギ薬局は、人工知能(AI)を活用して品揃えを自動作成するシステム「品揃え最適化AI」をエクサウィザーズと共同開発し、店舗で運用を始めた。
小売業では、顧客のニーズや購買行動の変化に応じて棚割りを作成する必要があるが、商品を入れ替えながらスペース配分を行う棚割り業務は、組み合わせパターンが膨大になることからマニュアル化しづらく、決め方が属人的になっている。
スギ薬局の約1450店舗において、人手で行っていた品揃えパターン作成をAIで標準化するシミュレーションを行ったところ、一定の売上増加が期待できることがわかったことから、品揃え最適化AIの実運用に踏み切った。
品揃え最適化AIは、「品揃えパターン生成」および「代替可能性分析」の2つの機能を持つ。品揃えパターン生成は、数理最適化技術を用いて、対象商品リストや売上情報などをもとに、売上効率を上げる商品の組み合わせを自動で算出する。
一方、代替可能性分析では、対象商品の過去の購買傾向をAIが解析し、類似した商品を特定するとともに、ある商品に対して別の商品が購入される可能性を算出する。それによって、カットしても売上が減少しづらい商品がわかり、売れ行きのいい商品を増やすことができるようになる。
エクサウィザーズは2016年に設立されたAIスタートアップで、2021年12月に東証マザーズに上場した。