プロ野球界のレジェンド槙原寛己でも乗り越えられなかった?!“クセ”の分析からわかること
個人の“クセ”が収集される時代に
これまでは属人的な積極性に任されていた選手のクセ検出と解明は、AI時代を迎え組織的なものになり、球団やグループを挙げて敵チームの優秀な選手のあら探し合戦になっていくと予想できる。もうすでに始まっているのかもしれないけれども、動画などをミリ単位で比較し選手のクセを科学的に探していく――。そこにいくと、親会社がIT企業である福岡ソフトバンクホークスや東北楽天ゴールデンイーグルス、横浜DeNAベイスターズなどには一日の長がありそうだ。
もちろん、クセを逆手にとってトラップをかけるなどの逆襲策もあるのだろうが、力と力の勝負というよりは使用するAIの機能の優劣性がモノをいうようになるのだろう。
さて、我々の日常生活に入り込んでいるAIといえば、アマゾンアレクサを搭載したスマートスピーカーのアマゾンエコーだ。2015年に市場投入されてから、累計販売1億台以上といわれている。キーボードを使わず声によるコマンドだけで「商品購入」のほか、「音楽」「天気・渋滞」「トリビア・歴史」「ニュース」「アラーム・タイマー」「雑談」などの情報収集をすることができる。
アマゾンエコーを利用することで個人の細かな情報が蓄積され分析されると、個人の趣向や消費行動が明らかにされてしまうだろう。たとえば、最高気温が15度を切り、悲しい曲を聞いた時には、夕食のメニューとしてシューマイがレコメンドされる、といった具合だ。
まあ、メニューくらいは許容できるにしても、そんな自分でも分からないクセ情報が1つの企業に持たれてしまうことは、やはりちょっと恐ろしい。
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