大型SC内の「ラ・ムー」跡地に居抜き出店!「ロピア岸和田カンカン店」売場レポート
高鮮度をアピールする仕掛けが随所に
ロピアの新店においては、目玉商品を単品ではなく数多く用意し、その割安感をしっかりとイメージとして根付かせるための売場づくりがなされている。豊富な選択肢を提供することで、多くの利用客の体験として残りやすい仕掛けとなっている。
青果の入口そばでは、最近の新店で導入しているスモーク状の水蒸気を発生させる冷ケースを配置していた。レタス、サニーレタス、グリーンリーフをそれぞれ99円で販売し、それ以外にもブロッコリーやほうれん草、みょうがや新生姜など、定番商品から季節商品まで、鮮度のよさをアピールするプレゼンテーションを行っていた。
野菜においても価格訴求を行っており、トウモロコシ89円、大型のパプリカ129円、ゴーヤ129円をボリューム陳列していた。売場中央においても、大根やキャベツなどの大型野菜や土物をわかりやすく展開し、買上点数の向上につながる売場づくりとなっている。

そのほか、売場内に冷凍リーチインを配置し、ロピア内で扱いが増えてきている冷凍野菜・果物コーナー化していた。「八百屋あずま」のブランド名での商品化であり、みかんや桃、レモン、シャインマスカットまで、定番品から高級アイテムまで幅広く取り扱っている。ついで買いから一品単価のアップにつなげる仕掛けとして取り組みがなされていた。
鮮魚では丸魚、高級品も!
鮮魚売場のトップは、看板商品であるまぐろのブーメランやアタカマソルトサーモンではなく、丸魚の対面販売コーナーを設けていた。氷を敷き詰めた発泡スチロールの中に、10種類ほどの丸魚を陳列し、パネルには「今日の逸品」「調理加工は無料で承ります」と案内されている。すでに売り切れていたが、調査日はアワビも取り扱っていたようだ。このように鮮魚では、手間をかけた売場づくりで集客の目玉をつくろうとしている。
また、オープン特別企画として、鳥取県境港で水揚げされた天然生本まぐろを1サク1200円で販売していた。この本まぐろはロピアの他店店舗では取り扱いがなく、目玉商品としてフェース数を確保したかたちで展開されていた。その天然生本まぐろを使用した握り寿司も大々的に展開している。大トロ部分のみの握り寿司10カンは1990円、赤身部分の握り寿司は18カン入りで1990円と、高単価ながらインパクトのある商品化がされており、売れ行きも上々であった。

看板商品のアタカマソルトサーモンは、「骨がないから食べやすい」とのPOPを付けて、切り身でも訴求を行っていた。定番の半身と同じスペースを確保し、家庭で手間をかけずに調理できる商品として需要の開拓を行っていた。また、オープン特別価格商品として冷凍殻付きホタテを紹介するなど、鮮魚売場内においても温度帯や商品化の違いごとに、それぞれの特徴を訴求し、回遊性を高める仕掛けがなされていた。
近日公開予定の後編では、精肉、総菜などの売場を見ていく。
(店舗概要)
開店日 2025年6月19日
所在地 大阪府岸和田市港緑町2-1 岸和田カンカンベイサイドモール EAST
営業時間 10:00~20:00





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