なぜロピアに行くと爆買いしてしまうのか? 「姫路ムサシ店」の売場から考察!

森本 守人 (サテライトスコープ代表)

自社ブランド肉を大容量パックで販売

 次は、ロピアの看板部門である精肉を見ていく。精肉への期待度はここ姫路ムサシ店でも高いようで、実際に売場では多くの人が商品を手に取り、次々とカゴに入れていた。

 ロピアの強みである牛肉は自社ブランド「みなもと牛」を焼肉やステーキといったメニューに応じて展開している。売場では「肉質4等級!」、「肉質最高ランク5等級」を打ち出しながら「ロースステーキ用」「焼肉用切り落とし」(いずれも100g499円)、「黒毛和牛焼肉盛り合わせ」(100g599円)など、500g以上の大容量パックをメーンに揃える。「牛ヒレステーキ用」(100g980円)など高質部位も交え、選べる売場をつくっていた。

精肉では「肉質4等級!」の「みなもと牛」を中心に商品展開していた
精肉では「肉質4等級!」の「みなもと牛」を中心に商品展開していた

 牛肉、豚肉、鶏肉は、いずれも国産中心の品揃えとなっているが、輸入肉の扱いもあった。ローストビーフ向けの「穀物肥育牛ももブロック」(100g259円)、「ラム骨付きロース」(100g299円)はいずれも豪州産で、国産と棲み分けしながら、うまく商品を構成している。

 日配・加工食品売場では、メーンターゲットとする3040代のファミリー層からの需要が大きい商品はSKUを豊富に揃える。たとえば、シュレッドチーズやキムチなどの商品は広いフェースを確保して商品を展開していた。また、ここでもスイーツに力を入れており、「杏仁豆腐 ロピタのほっぺ」(3個入り599円)はじめ、新商品が随所に並んでいた。

加工食品のスイーツでは、「杏仁豆腐 ロピタのほっぺ」(3個入り599円)はじめ、オリジナルの新商品が並ぶ
加工食品のスイーツでは、「杏仁豆腐 ロピタのほっぺ」(3個入り599円)はじめ、オリジナルの新商品が並ぶ

 姫路ムサシ店では、各売場で「オリジナル」「大容量」が特徴の商品が多く目につく。思わず目移りするような商品で、お客の買物欲を喚起するような売場が目立っていた。さらにロピアの買物空間を語るにあたり、なくてはならないのはテーマソングだ。買物中にエンドレスで聞いていると、自然と耳に馴染み、また来たいと思わせる不思議な魅力を感じる。

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記事執筆者

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

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