建て替え中の「渋谷パルコ」が11月下旬オープン、地上19階建ての複合施設に
パルコは6月18日、建て替え中の「渋谷PARCO(パルコ)」を11月下旬にオープンすると発表した。2016年夏から休業している渋谷パルコは、地上19階建てのオフィスとの複合施設として生まれ変わる。
商業施設部分は地下1階から地上9階(地上10階の一部を含む)で、商業延床面積は約4万2000平方メートル。上層階がオフィス部分となり、ビル全体の延床面積は約6万4000平方メートル。
商業施設としての渋谷パルコは物販以外の機能を充実させる。パルコ劇場は建て替え前に比べて座席数を約1.5倍の636席に増やす。パルコ直営のミニシアター「シネクイント」やライブハウス「クラブクワトロ」がプロデュースするカフェ&バー「クワトロラボ」、ミニ美術館の「ギャラリーX」や「パルコミュージアムTOKYO」など、文化関連施設を充実させる。
日本のサブカルチャーの発信基地として、6階には任天堂直営ショップ「Nintendo TOKYO」や「ポケモンセンターシブヤ」、「刀剣乱舞万屋本舗」を集結させる。糸井重里氏が率いる「ほぼ日」が東京のカルチャーを紹介する「ほぼ日カルチャん」(4階)、美術専門誌『美術手帖』の直営店「OIL by 美術手帖」(2階)も出店する。
地下1階では「カオスキッチン」と称して、ミシュランの星を獲得した高級レストランの新業態やうどん店、ジビエ・昆虫料理店、純喫茶などさまざまな業態の21店舗を渾然一体にして展開する。
ファッション関連では約100のショップが出店するが、デザイナーを育てるために3階と4階に自主編集売場を設置。内装をパルコがプロデュースし、集中レジと試着室を設ける。
テクノロジーの活用にも力を入れる。5階のオムニチャネル型売場「CUBE(仮称)」では、約429平方メートルに11の小型ショップが出店。店頭では新商品や限定商品を中心に品揃えし、その他の商品はパルコのオンラインストアで販売する。デジタルサイネージ(電子看板)から来店客のスマートフォン(スマホ)にデータを転送し、オンラインストアですぐに注文できる仕組みを整える。
また、東芝テックが開発したレシート管理アプリを活用し、パルコの公式スマホアプリ「ポケットパルコ」のユーザーには電子レシートを提供する。アプリの利用データや買物履歴などさまざまなデータをAI(人工知能)で分析して、客の好みに応じた情報やコンテンツを最適なタイミングで発信する仕組みも開発する予定だ。
「渋谷PARCO」の概要
所在地 | 東京都渋谷区宇田川町15-1 |
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開業 | 2019年11月下旬 |
テナント取扱高目標 | 年間約200億円 |
投資額 | 約214億円 |
商業延床面積 | 約4万2000平方メートル (ビル全体延床面積:約6万4000平方メートル) |
階数 | 商業施設:地下1階から地上9階、地上10階の一部 (ビル全体:地下3階〜地上19階) |
店舗数 | 約180店舗 |
営業時間 | 物販・サービス:午前10時〜午後9時 飲食店:午前11時〜午後11時30分 |