スナック菓子市場は巣ごもり需要で堅調、全体的に前年の好調を維持
2021年は大袋商品や詰め合わせ包装商品など、巣ごもり需要の高まりを追い風に、全体としては前年の好調を維持したスナック菓子市場。22年に入ってからは前年割れの月もあるものの、2月~4月、6月~10月の8カ月でプラス成長をキープしている。
野菜系スナックが伸長、ポテト系の減少を穴埋め
全日本菓子協会によると、2021年のスナック菓子(ポテト系、コーン系、小麦粉系、米粉系)の生産数量は28万4437トンで、対前年比0.2%増、生産金額は3198億円で同0.9%増、小売り金額は4570億円で同0.3%増となっており、前年の好調を維持した。
21年は最大のウエイトを占めるポテト系スナックが、国産ばれいしょの不作や海上輸送コンテナのひっ迫による隘路、通年での安定供給の確保などを理由に、出荷をある程度絞らざるを得ない状況だったが、コーンスナックや大豆などのいわゆる野菜系スナックが出荷を伸ばし、その減少分を埋め合わせた。
KSP-POSデータによると、スナック菓子の期間通算(21年11月~22年10月)の金額PIは、1万2319円で対前年同期比2.1%増。巣ごもり需要の反動などで前年割れの月もあったが、2月~4月、6月~10月の8カ月でプラス成長となった。
スナック菓子カテゴリーで高いシェアを占めるカルビーでは、11月8日の「堅あげポテトの日」に発売30年目のロングセラーブランドである「堅あげポテト」を5年ぶりにリニューアル。「うすしお味」では、素材によりこだわり、これまで以上に噛むほどにじゃがいものおいしさが口の中に広がる味わいを実現した。シリーズ全16品のパッケージも一新するとともに、「堅あげポテト応援部」の部長に就任した歌舞伎俳優の松本幸四郎さん監修の「同 青じそ明太子味」を発売した。また、同社では主力商品である「ポテトチップス」に、9月から「環境や人権に配慮したパーム油」認証マークの表示も始めている。
一方、ヤマザキビスケットではロングセラーである「チップスター」から「チップスタープレミアム海老 しお味」を首都圏先行で発売。ぎゅっと凝縮した海老の旨みが口いっぱいに広がる、噛むほどに味わい深いプレミアムな「チップスター」を楽しめる。また、コーンスナックである「エアリアル」では、現在第1期が放送中のアニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」とコラボした「Wエアリアルキャンペーン」を実施し、話題を呼んでいる。