2025年春「リピート買い1位の商品」はたくさん売れた商品と何が違ったか
チョコレート
価格高騰の影響受ける一方で健康訴求商品は好調
近年、樹木の老朽化や病気により西アフリカ諸国のカカオ豆の出荷数が減少。さらに欧州各国でカカオの需要が高まり価格が高騰したことで日本国内のチョコレート菓子の価格にも影響を与えている。
今回、リピート率ランキング1位となったのは、明治の「チョコレート効果 カカオ72% 225g」【図表13】。売上個数ランキングTOP20にランクインした商品で、リピート率ランキングTOP20にランクインしたのは5品だった【図表14】。


「チョコレート効果」は、カカオポリフェノールが豊富な高カカオチョコレートブランドとして、1998年の発売以来、健康意識の高い大人世代からの支持を集めているロングセラー商品だ。
同ブランドは、「カカオ72%」「カカオ86%」「カカオ95%」と、カカオ分の含有率別に3種類をラインアップしており、定番の箱タイプ、26枚入りタイプ、手軽に持ち歩けるパウチタイプ、個包装が入った大容量タイプなどを展開する。リピート率ランキング1位となったのは「チョコレート効果 カカオ72%」の大袋タイプで、20位には箱タイプもランクインしている。同品の購入者は毎日の食生活に取り入れたいと考える人が多いことから、よりお得感のある大袋タイプがリピート購入されているとみるべきだろう。
「チョコレート効果 カカオ72% 225g」の購入者属性を見ると、チョコレートカテゴリー全体と比較し、男性の比率が若干多い【図表15】。また年齢層を見ると、カテゴリー全体の購入者は40・50代の割合が高いのに対し、同品は購入者の年齢層が高く、60代以上、中でも70代の割合が突出している。購入時間帯を見ると、シニア層のユーザーが多いという特長から、10時から11時に多く購入されている【図表16】。


菓子類は嗜好品であり、昨今の価格高騰の影響から買い控えの対象になりやすいが、「チョコレート効果」は健康食品のような感覚で購入する層が多く、安定した売り上げに繋がっていると推察される。
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