ギフト需要も!防災グッズに力を注ぐロフトが「普段から使える商品」を提案する理由 

2023/12/20 05:58
吉牟田 祐司
Pocket

防災グッズがプレゼントやお土産になる!?

アウトドアメーカーからはランタンやミニランプといった商品の防災グッズとしての取り扱い提案もある(銀座ロフトにて、本田路晴撮影)
ランタンやミニランプといった商品の防災グッズとしての展開もある(銀座ロフトにて、本田路晴撮影)

 2023年は渋谷ロフトをはじめとする全国の店舗とロフトネットストアで防災グッズを集積した「そなえるくらし」の企画を展開、825日にはインスタライブを開催した。このような企画の狙いを、加藤氏は「リアル店舗の楽しさを一番に考えているので、まずは興味を持って、店舗に足を運んでいただき、商品を手に取ってもらえれば」と話す。実際に全国規模で、コスメロフトを除く、ほとんどの店舗に防災グッズコーナーが通年で設置されており、次世代型旗艦店として9月末にリニューアルオープンした銀座ロフトでも2ラックで約80種類の防災グッズを展開・提案している。

 店舗の立地により多少の違いはあるだろうが、ロフトのメーンターゲットとなっている購買層は30代女性とされる。缶入りのビスケットなど、主婦ブロガーがネットで発信したことをきっかけに爆発的に売れた商品もある。ところが実際に防災グッズが受け入れられている層はより広く、加藤氏によると「結果的に老若男女を問わず、幅広く興味を持っていただいているようだ」という。自分用だけでなく離れて暮らす家族や友人へのプレゼントとして購入する人もいるほか、大型店舗では海外からの旅行者が「日本の非常食は、質が高く、味がおいしい」とお土産に購入する姿も見られるそうだ。

 東日本大震災の被災から13年となる20243月に向けて、加藤氏は「普段使いできる日用品でありながら、防災用に置き換えられるものはないかという視点で、今、提案できる商品を探しています」と目を輝かす。次はどのような商品が登場するのか。興味は尽きない。

1 2 3
© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態