包装業界の製品・技術が集結!「JAPAN PACK 2025 日本包装産業展」の見どころは

北野 裕子 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者)

包装機械や資材など包装に関連する製品や技術、サービスを展示する「JAPAN PACK 2025 日本包装産業展」が、10月7日から3日間、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開かれる。主催するのは、包装機械や関連機器のメーカーなどで構成する日本包装機械工業会だ。8月19日には、同会のメンバーでつくる実行委員会が記者会見し、概要を発表した。実行委員会のメンバーらが明らかにした、JAPAN PACK 2025の見どころとは。

「JAPAN PACK 2023 日本包装産業展」の様子

572の企業・団体が出店し取り組み紹介

 今回、35回目を迎える日本包装産業展は、1964年に「日本包装機械展」として始まった。その後、「日本国際包装機械展」に変更され、現在の展示形態になったのは2019年からだ。概ね2年に1度開催しており、前回は23年に実施している。

 出店するのは包装機械や包装資材・容器のほか、食品加工機械や医薬品関連機器など幅広い分野の企業・団体だ。製造、加工から印字、梱包など製造ラインにおいてさまざまなカテゴリーの新製品やシステムが登場する。25年は前回開催より150以上増え、572の企業・団体が出店する予定だ。そのうち57社は、中国やインドなど国外からの参加となる。来場者数は、現在の日本包装産業展になってから例年3万人前後で推移。今年は出店数が大幅に増えたこともあり、来場者数は4万人を見込む。

 出店者は幅広い分野にわたるため、展示は12分類に分ける。具体的には、1類が包装機械・荷造機械、2類が包装資材・容器、そのほか6類は医薬品・化粧品・日用品製造機械・関連機械、10類がデジタル技術・ソフトウェア…といった具合だ。

「JAPAN PACK 2025 日本包装産業展」について説明する、実行委員長の安達拓洋氏=8月19日、東京都内

 25年の日本包装産業展のテーマは「BEYOND|包むで創る人と未来とCreate the Future of Packaging Together」。“包装”には、人々の暮らしや社会の基盤を支え、未来をつくり出す力があることを体感してもらいたいという思いを込めたという。食品や医薬品の消費期限などの表示をプリントする機械を製造・販売するEDM(東京都)の社長で実行委員長を務める安達拓洋氏は「23年のキャッチコピーは、『当たり前のその先へ』という言葉が入っていた。25年も、ただ機械を展示するだけではなくもう一歩先の提案をする。23年をさらに超えて大きなソリューションの提案を表現したい」と強調する。

包装産業で進むDXGXとは

 25年の目玉企画となるのが、包装(機械・包材・製造)と、デジタルトランスフォーメーション(DX)・グリーントランスフォーメーション(GX)を掛け合わせた最新の製品や技術、サービスの展示だ。

 たとえば、DXでは「生産性向上」「人手不足解消」「属人化解消・技術伝承」、GXは「環境配慮設計」「省エネ・省資源」「食品ロス削減」といった課題解決への取り組みを紹介する。展示には24社が参加し、展示会場の特設コーナーや出展ブース、公式サイトとも連動したデジタルコンテンツも発信する予定だ。

JAPAN PACK 2023で開催されたツアーの様子

 安達氏は「展示会を通じて、DXGXについてさまざまな情報を発信したい。1社ずつ単独で情報発信するだけでは強いメッセージは伝わりにくいので、複数の企業が集まってバトンリレー形式のセミナーを行い、テーマごとに関連ブースを巡回するなど参加者で連携してつくりあげる」と力を込める。こうした企画を通じて、参加者の課題解決などにつなげたい考えだ。

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記事執筆者

北野 裕子 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者

兵庫県出身。新聞社を経てダイヤモンド・リテイルメディアに入社し、ダイヤモンド・チェーンストア編集部に所属。

趣味は国内の海や湖を巡り、風光明媚な場所を探すこと。おすすめのスポットは滋賀県の余呉湖、山口県の角島大橋。

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