包装業界の製品・技術が集結!「JAPAN PACK 2025 日本包装産業展」の見どころは

北野 裕子 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者)

包装産業の課題解決へ画期的な展示も

 包装機械業界の革新技術を集めた「IoT特別展示コーナー」も、包装産業として重要な企画になる。包装産業がめざすデジタル変革の将来像を示すような展示になるためだ。

 今回、このコーナーを設置した背景には、日本の包装業界が抱える課題があると日本包装機械工業会の技術部部長、桝矢隆一氏は説明する。桝矢氏によると、これまで食品製造の現場で使われている包装機械は、メーカーによって機械データやフォーマットなど仕様や規格がバラバラだった。1つの工場内に異なるメーカーの機械があると「違う言語が飛び交っているような状態でデータ連携が難しかった」と桝矢氏は話す。

JAPAN PACK 2025について説明する、日本包装機械工業会技術部部長の桝矢隆一氏=8月19日、東京都内

 各メーカーが独自の技術を持っているためだったが、人手不足や食品製造業の生産性の低下といった社会的な課題を抱える中で、メーカー、機械を導入する工場などの現場いずれも課題になっていたという。

 そこで255月、日本包装機械工業会は包装システムにおいて異なるメーカーの機械データを統一したフォーマットで一括表示できるIoT標準化指針「JPack-Fmt」を策定。データの用語を共通化し、業界の生産性向上に向けて動き出した。そうした動きの一環で、7月には味の素(東京都)、明治(同)など大手食品メーカーや同会などで「生産設備データ標準化コンソーシアム」を発足した。IoT・ロボットなど自動化技術を活用した生産性向上に向け連携が始まっている。

 桝矢氏は「日本の包装産業全体が今後も持続的に発展していくための強固な産業基盤を共同で構築することをめざしている。包装産業の一大転機となる重要な意義を持つものと考えている」と語り、企画についてアピールしていた。

 

■開催概要

開催期間:2025年10月7日(火)~10日(金)10時~17時

開催場所:東京ビッグサイト(東京国際展示場)東展示棟4~8ホール

入場料:無料(完全事前登録制)

 

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記事執筆者

北野 裕子 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者

兵庫県出身。新聞社を経てダイヤモンド・リテイルメディアに入社し、ダイヤモンド・チェーンストア編集部に所属。

趣味は国内の海や湖を巡り、風光明媚な場所を探すこと。おすすめのスポットは滋賀県の余呉湖、山口県の角島大橋。

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