“カウンターガストロノミー”が美食界を席巻する理由とは

2024/08/02 05:57
グルメジャーナリスト 東龍
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「カウンターガストロノミー」とは、カウンタースタイルのファインダイニングの業態で、つくり手がゲストの目の前で調理して提供するスタイルだ。

日本料理では割烹や鮨、鉄板焼や天ぷら、焼鳥でカウンタースタイルが一般的になっている。これまで日本料理以外ではあまり普及していなかったが、新たな局面を迎えているのだ。

フレンチでとくに顕著

TROIS VISAGES
TROIS VISAGES(トワヴィサージュ)

 フレンチではカウンターガストロノミーが隆盛を極めている。

 繊細な味わいが特長の宮崎慎太郎氏の赤坂「アマラントス」(2021年10月25日開店、以下同)、國長亮平氏によるサステナブルな「極みエノキのソーセージ」がシグネチャーディッシュ(看板メニュー)の銀座「TROIS VISAGES(トワヴィサージュ) 」(2022年4月21日)、薪台(まきだい)とかまどを中央に配した鈴木昌嗣氏の六本木「Metis(メティス)」(2023年1月20日)、田篭彬氏による表情豊かな料理が紡がれる赤坂「L’ETERRE(レテール)」(2023年2月1日)は、ミシュランガイドで一つ星に輝いている。

 「俺のフレンチ」の立役者である能勢和秀氏が自身の集大成とした麻布十番「Nose Savoir-Faire(ノセ・サヴォアフェール)」(2021111日)、ミシュランガイドの「Newセレクション」に掲載された陣内翼氏の神楽坂「jfree(ジェフリー)」(20221217日)、プロデューサー塩谷茂樹氏とシェフ岡崎陽介氏がコンビを組んだ西麻布「Argyros.(アルギュロス)」(2024527日)も、注目のカウンターフレンチだ。

Argyros.
Argyros.(アルギュロス)

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