オートミール市場、食シーンの広がりに期待、「新たな主食」としての普及がカギ

山田 陽美
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コロナ禍を契機にオートミール市場が急成長。健康価値に加え、簡便性、保存性の高さからユーザーが広がっている。オートミールの認知率は高いものの喫食率はまだ3割程度であることから、ごはんなどに代わる新たな主食としての訴求が今後成長のカギとなりそうだ。

健康感や簡便性で驚異的な成長

 オーツ麦を脱穀して調理しやすく加工したオートミールは、食物繊維や鉄分、たんぱく質などの栄養素が豊富に含まれる。また、ごはんと比較してカロリーや糖質が低く、調理におけるアレンジの幅の広さからメディアで取り上げられ、美容や健康に関心の高い女性から人気を集めた。20~30代のダイエット層だけでなく、「腸内環境の改善」といった健康的な部分がクローズアップされたことで、40~50代からも支持を集めている。

 オートミールは水や牛乳を加えて、おかゆのように温めて食べるのが一般的だが、手軽にオートミールを食べてもらうために各社では加熱する必要がなく、シリアルのようにヨーグルトや牛乳をかけるだけで食べられる商品を提案している。

オートミール
オートミールは健康価値に加え、簡便性、保存性の高さからユーザーが広がっている。(istockphoto-1249206154)

 カルビーでは、オーツ麦をおいしく焼き上げるベイクド製法を採用した「ベイクドオーツ」を発売。新ジャンルのオートミールとして提案している。

 日本ケロッグでは、調理せずにそのまま食べることができる「オートミールクランチ」をこの春に新発売。オートミール自体の持つ自然な味わいをキープし、ほんのりとした甘さに調整した。

 こうした手間なく簡単に食べられるオートミールのほか、オートミールを使ったパンやお菓子などの加工食品も登場し、オートミールがより身近になっている。

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