鍋つゆ市場、節約意識の高まりや調理機会の増加などで22年シーズンも需要拡大予想

山田 陽美
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鍋物つゆの金額PIおよび金額PI対前年推移

小分け濃縮タイプはラインアップが充実

 単身世帯の増加や小分けされた食品への需要の高まりを受け、小分け濃縮タイプが好調に推移している。家族でもひとりでも好きな量だけつくれ、保存にも便利な小分け濃縮タイプは、鍋物はもちろん汎用調味料としても人気だ。

 エバラ食品では「プチッと鍋」に〈地鶏だしゆず塩鍋〉をラインアップした。味の素の「鍋キューブ」では、節約意識の高まりに合わせて「鍋キューブ」の経済性を訴求したテレビCMやYouTube広告のほか、店頭販促物で提案する。キッコーマン食品では、ごはんに合うおかず鍋「キッコーマン具鍋」シリーズをリニューアルし、コク深い鶏だしの〈ねぎ塩鍋〉をラインアップした。マルサンアイでは保存に便利で使いやすいキャップ付きスタンディングパウチの鍋つゆ2品を発売。レトルトより殺菌時の熱ダメージが少ないため風味がよいのが特長だ。また、ヤマサ醤油では鍋の最初からうどんを一緒に煮込む鍋つゆ「饂飩(うどん)鍋気分」を新発売した。小分け濃縮タイプは今シーズンもラインアップが充実している。

 行動制限が緩和され、外食の機会が増えているとはいえ、引き続き家庭内調理機会が継続していることから、22年秋冬シーズンも鍋つゆ市場は盛り上がりそうだ。

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