コロナの追い風だけじゃない、冷凍自動販売機「ど冷えもん」大ヒットの秘密とは
機能性と利便性、ニーズが合い
導入店舗が急増
「ど冷えもん」が普及した理由は以下の6点だ。
- 従来はアイスクリームなどの商品のサイズを冷凍自動販売機に合わせなければならなかったところ、4種類のストッカー(商品を格納するもの)と仕切りを組み合わせることで、11種類の大きさの商品に対応できるようになった
- 従来の食品自販機は室内または屋根付きの場所に設置するタイプが主流であったが、屋外に設置が可能に。これによって場所を選ばなくなった
- 商品の補充や変更をだれでもできるほど簡単にした
- 省エネ設計で、しかも一般的な家庭用電源で使用が可能
- 操作しやすいタッチパネルを採用したことに加え、オプションでカードリーダーも設置でき、非対面、非接触での買い物を実現した。
- クラウドサービスを使って売上データや在庫状況、賞味期限管理ができるオプションの導入により、商品のデータ管理も容易にした。
一方で、コロナ禍第3波のタイミングだった時勢が、普及を大きく後押しした。
非対面、非接触で安心して買い物ができ、生活圏内の多くの店が時短営業や休業する中、手軽にプロの味を楽しめるという買い手側のニーズと人件費をかけずに24時間販売でき、冷凍のため食品ロスが少ないなど、売り手側が感じる魅力も絶大だった。
このように、普及の背景には製品が持つ機能性と利便性に加えて時勢におけるニーズが隠されている。