海外最新トレンド、ローマのHCに学ぶ「ルロイ・メルラン」
接客ブースが10カ所以上
ルロイ・メルランのもう1つの特徴は接客である。「OBIなど競合店とどのように差別化しているか」と店長に質問したところ、「商品の選び方から買物後のサポートまでしっかりとスタッフが対応する点だ」と回答が返ってきた。
その答えは本当だろうと売場からも推察される。売場には随所に相談カウンターが設置されている。視察した2店舗にはそれぞれ10カ所以上設置されていて、日本と異なるのはそこに専属のスタッフがいることである。平日午後の視察だったが、相談カウンターで質問しているお客も多く見られ、同コーナーがしっかり機能していることがわかる。
同社が得意としているリフォーム売場では予約制でバス、キッチン、タイル、ドアでそれぞれ専門的な知識を持つスタッフに相談できるようにしていた。
このように売場づくり、接客に手間をかける一方で、効率性も重視する。多くの商品には電子棚札を導入し、価格変更などの作業の省力化を実現。また、欧州最大のHI企業であるアデオグループのネットワークを活用することで、商品を安価に供給する。棚割りはフランス本国のルロイ・メルランをベースにしながら、イタリアの地域特性にも合わせて構成している。