米商務省が発表した9月の小売売上高(季節調整済み)は、5530億ドル(約61兆円)で、前年同月比12.2%増だった。外食を含む小売・外食売上高は13.9%増の6254億ドルだった。
外出制限の緩和によって外食支出が伸びる一方で、小売支出の落ち込みが懸念されていたが、予想に反して小売売上高も堅調だった。外食売上高は29.5%増と大きく伸びた。
新学期の開始に伴うバック・トゥ・スクール消費が8月終わりから9月にかけて盛り上がったほか、新型コロナの影響による物価上昇も売り上げの増加につながった。
業態別では食品スーパーが7.5%増、ドラッグストアを含むヘルス&パーソナルケアストアが6.8%増だった。小売全体の伸び率を下回ったが、生活必需品需要が底堅いことを示した。
外出機会が増えたことで、衣料品・アクセサリー店が22.4%増、家電店が17.2%増、スポーツ用品・ホビー・楽器・書籍店が14.2%増と好調で、百貨店も18.9%伸びた。ガソリン価格の上昇もあり、ガソリンスタンドは38.2%増となった。
一方、店舗小売業に消費が流れたことで、無店舗小売業の伸びは10.5%増と比較的緩やかだった。