アホールドデレーズ、米国でのオンライン受注能力を2倍に、21年末まで
ヨーロッパのスーパーマーケット大手、アホールド・デレーズ(オランダ)は、オンラインの受注能力を大幅に引き上げる。傘下のアルバートハイン(同)、デレーズ(ベルギー)、アホールドUSA(米国)は、新型コロナウイルス感染症の影響でいずれもオンライン売上高が急増しており、受注能力の向上で需要拡大に対応する。
2021年末までにオンライン受注処理能力を米国で2倍に、欧州で1.5倍に拡大する。オンラインで受注した商品を店舗で引き渡すクリック&コレクトの対応店舗を増やすほか、宅配の対象地域を増やしたり、配送センターの処理能力を増強したりする。
アホールドUSAは、クリック&コレクトの対応店舗を20年初頭に比べて2倍の約1400店舗に増やす。また、アホールドUSA傘下のジャイアントは、21年度第1四半期に新しいサブスクリプション(定額課金)サービスを始める。配送費などが割安になるサービスを、年会費100ドル未満で提供する予定だ。また、アルバートハインは9月にオランダの一部地域で送料無料の宅配サービスを開始、21年には対象地域を広げる。
アホールド・デレーズが発表した20年度第3四半期(7〜9月)の売上高は、前年同期比6.8%増の178億ユーロ(約2兆1700億円)、既存店売上高は米国が12.4%増、欧州が7.5%増だった。オンライン売上高は62.6%増(為替変動の影響を除く)、特に米国では114.7%増と大きく伸びた。
同社は、傘下にEC(インターネット通販)専業のビーオーエル・ドットコム(bol.com)を持つ。bol.comはフランス語のサイトを拡張するなど、欧州での事業拡大を進めている。