米パブリックス、初の会員特典プログラム「クラブ・パブリックス」を開始
米スーパーマーケット大手のパブリックス(フロリダ州レイクランド)は3月11日、同社としての初となる会員特典プログラム「クラブ・パブリックス(Club Publix)」を始めた。無料で入会でき、会員にはセール情報の早期告知などを行う。
同社はこれまで全ての顧客に同じ条件で販売するために、会員特典プログラムを導入していなかった。クラブ・パブリックスは、店舗での購入履歴とEC(インターネット通販)サイト「パブリックス・ドット・コム」の利用履歴などを基に、顧客一人ひとりのニーズや嗜好に合わせたサービスを提供することを目的にしている。
パブリックス・ドット・コムで会員登録している顧客は、自動的にクラブ・パブリックスの会員に移行する。新規加入を希望する場合は、パブリックスのウェブサイトから公式アプリ「パブリックス・アップ(Publix app)」をダウンロードして会員登録するか、テキストメッセージを送信することで入会できる。
公式アプリでは、スマートフォンを使って商品のバーコードを読み取ってセルフ決済したり、電子レシートを受け取ったりすることができる。会員特典やパーソナライズされたコンテンツも同アプリを通じて提供する。
パブリックスでは、「顧客一人ひとりのニーズや好みに合わせて、よりパーソナライズされたシームレスな買い物体験を提供する」としている。ただ、これまで店舗での購入履歴やECサイトの利用履歴などのデータを蓄積していないことから、実際にパーソナライズされたサービスやコンテンツを提供するためには、データの蓄積と分析に一定の時間がかかりそうだ。
同社は東海岸南部を中心に1200店舗余りを展開、2019年度の売上高は381億ドル(約4兆円)だった。