財新の中国サービス部門PMI、7月は51.6 5カ月ぶり低水準
[北京 5日 ロイター] – 財新/マークイットが発表した7月の中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI)は51.6と前月の52.0から低下し、2月以来5カ月ぶりの低水準となった。新規輸出受注は大きく上向いたものの、全体を押し上げるには至らなかった。
PMIは50が景況拡大と悪化の分かれ目となる。
新規輸出受注を示すサブ指数は54.0と前月の49.5から上昇し、3カ月ぶりの高水準を記録した。海外市場全般の強い需要に支援された。
新規事業全体はおおむね横ばいで、サブ指数は53.2となった。6月は53.4だった。政府が過去1年間に打ち出した一連の景気刺激策が内需を押し上げているとみられる。
CEBMグループのマクロ経済分析責任者、Zhengsheng Zhong氏は「全般的に7月は中国経済に回復の兆しがみられた。大規模な税・手数料引き下げや金融政策、政府主導のインフラ投資が奏功している」と指摘した。
今回のデータでは今後1年間の企業信頼感が6月から変わらずだった。ただ、一部の企業は今後数カ月に比較的弱い市場環境が続き、需要が圧迫される可能性があると指摘した。
雇用の伸びは6月からやや加速した。サブ指数は昨年9月以降、50を上回っている。
一方、材料や燃料の価格が販売価格以上に上昇したことを背景に、企業のコスト負担も増加。厳しい競争で全体的に価格決定力が弱まっているとの声が複数の企業から聞かれた。
激化している米中貿易摩擦は、製品だけでなく、急成長中の電気通信機器サービスセクターなどにも及んでいる。
製造業とサービス部門を合わせた7月の総合PMIは50.9で、6月の50.6から上昇した。