イギリスのベジタリアン人口が急増!牽引役はサンドイッチチェーン!?

森田 亜紀子(在英クリエイティブ・コンサルタント)
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「イギリスの食事は美味しくない」「イギリス人は食にこだわりがない」といった根拠のない先入観を持つ日本人が今も少なくない。しかし、イギリスでは今、「ベジタリアン」や「ヴィーガン」の人口が急速に増えており、「身体によいメニューを美味しく食べたい」というニーズが拡大している。そんななか、人気サンドイッチチェーンが「ミートフリー(肉を使わない)」を掲げた新業態をオープン。ロンドンを中心に大きな話題を呼んでいる。イギリス在住のクリエイティブ・コンサルタント、森田亜紀子氏が現地からレポートする。

4年間でヴィーガン人口が4倍に!

ベジプレット
ギリスでは、小売側の商品訴求も奏功し、ベジタリアンやヴィーガンの人口が急増している

 人や社会・環境に考慮した「エシカル消費」への関心が高まるイギリスでは、衣食住に「プラント・ベース(原材料が植物性由来)」の製品の利用を心がける消費者が急増しています。とくに食においては、いわゆるベジタリアンのうち、乳製品や卵、魚介類なども一切口にしない「ヴィーガン」の人口が過去4年間で約4倍に増加。現在、15歳以上の英国人口の7%にあたる325万人がベジタリアンおよびヴィーガン、たまには肉も食べつつ野菜中心の食生活を実践する「フレキシタリアン」が50万人以上に上ると言われています。

 さらに、この1年間で3人に1人が肉を食べることをやめるか控えるかしており、現在、英国では4分の1の家庭がミートフリー(肉を使わない)の夕食をとっているとのこと。この傾向は若年層を中心に拡大していく模様で、2025年までに英国総人口の4分の1がベジ・ヴィーガンに、半数近くがフレキシタリアンになるだろうと予測されています(ここまですべて2018年の英国ヴィーガンソサエティー調べ)。

  昨年1年間に国内で発売された食品の新商品の6つに1つがヴィーガン認証を受けていますが、興味深いことに、英国で消費された植物性食品のうち、購入者の92%が実はヴィーガンではない人たちでした。この実状は、消費者の潜在意識を多角的に引き出そうとする小売店や外食・中食産業の革新的な商品開発が功を奏したといえるのではないでしょうか。

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人気サンドイッチチェーンがベジブームを牽引

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