イオンが中国でデジタル技術の活用を加速、杭州市に新会社設立
イオンは4月10日、中国でデジタル技術の活用を加速させるため浙江省杭州市に新会社を設立した。
中国ではアリババ集団や京東集団(JD.com)などEC(インターネット通販)大手がリアル店舗の出店を増やし、デジタル技術を使ったECとリアル店舗の連携を進めている。無人店舗など新業態の開発も活発な中国での競争力を高めるため、イオンは新会社を中心にデジタル技術の応用を進める。
新会社の名称は「イオンデジタルマネジメントセンター」(DMC)で、イオンのほか、グループのITサービス企業イオンアイビスとイオングループ中国本社(永旺中国投資)が出資した。
DMCはAI技術のリアル店舗への導入、独自のスマートフォン(スマホ)アプリの開発などを進める。
具体的には、AI技術を使った顔認証による会員登録やレシート読み取りによるポイント蓄積、来店客が自分のスマホで商品バーコードを読み取って精算を済ませる「スキャン&ゴー」サービスなどの開発に取り組む。
また、従業員用のスマホアプリを開発して後方業務の生産性向上を図る。イオンモールやイオンファンタジーなどグループ企業と会員情報を連携させ、共通販促や相互送客ができるシステムも開発する。
中国では開発したデジタルソリューションは、将来的に東南アジア諸国連合(ASEAN)地域や日本にも導入していく予定だ。
中国は1985年に香港に出店、現在はグループ全体で中国に約470店舗を展開している。