ジョイフル本田の2021年6月期の決算は、売上高が前年同期比で6.1%増の1324億円、営業利益は25.2%増の115億円となった。
ただし、売上高に関しては、20年6月期の第4四半期にリフォーム事業とアート・クラフト事業を吸収合併し、同事業の通期の業績が20年6月期の決算に反映されていない。そのため、実質比較のため21年6月期ベースで20年6月期を算出すると、約122億円の減収となる。この減収幅の主要因は、前期に約108億円の売上があったガソリン・灯油事業を、出光興産に譲渡したため。
一方、営業利益は4期連続の増益で、営業利益率は8.7%と4期前(4.8%)から続伸した。これにより、東日本大震災後の復興需要で最高益を出した12年6月期から、9期ぶりに過去最高益を更新した。特需・特売に依存しない独自MD強化で「新たな必需」の取り込みを進めたことと、DX(デジタルトランスフォーメーション)によるマーケティングやIT活用によるオペレーション合理化の推進が奏功した。
売上総利益率は31.6%と、前期から3.6ポイント(pt)改善した。販売管理費率は27.0%と前期から1.6pt高くなったが、実額ベースでは10億円強の削減となっている。
22年6月期の売上高は1310億円、営業利益は118億円、経常利益は129億円、当期純利益は90億円を見込む。同社は「収益認識に関する会計基準」等を適用するため減収となるが、21年6月期を同基準に適用すると、売上高は0.4%増、営業利益は2.6%増となる。