イオンが発表した2020年9〜11月期の連結業績は、営業利益が前年同期比約2倍の342億円となった。新型コロナウイルス感染症の影響で落ち込んでいたGMS(総合スーパー)事業の売上げが回復したほか、クレジットカードなど総合金融事業の利益が大幅に増え、3四半期ぶりの増益となった。
GMS事業は売上高に当たる営業収益が4.1%増となり、営業損益は71億円の赤字と前年同期に比べて赤字幅が33億円縮小した。SM(食品スーパー)事業は4.6%の減収だったものの、値下げの抑制などで営業利益は23億円増えた。総合金融事業は前年度に実施した大型キャンペーンの反動で販売促進費が減少するなど、119億円の増益となった。一方、外出自粛で客数の減少が続くディベロッパー事業は3.1%の減収、営業利益は24億円の減益だった。
20年3〜11月期累計では、営業利益は33.9%減の681億円となった。GMS事業が426億円の営業赤字、サービス・専門店事業が147億円の営業赤字だったほか、総合金融事業とディベロッパー事業も大幅減益となったが、SM事業が361億円、ドラッグストアのウエルシアホールディングスを中心とするヘルス&ウエルネス事業が317億円の利益を稼ぎ出し、業績を下支えした。
21年2月期通期では営業収益が前期比1.2%減の8兆5000億円、営業利益は44.3〜30.4%減の1200億〜1500億円を見込んでいる。