[ソウル 5日 ロイター] – 韓国のサムスン電子は5日、第1・四半期の営業利益が前年同期比60%減の6兆2000億ウォン(55億ドル)になるとの見通しを示した。メモリーチップの供給過剰による価格低迷やパネル販売の鈍化、スマートフォン市場の競争激化が収益を圧迫している。
会社見通しはリフィニティブ・スマートエスティメートがまとめたアナリスト予想の6兆8000億ウォンを下回った。
サムスン電子は、売上高は14%減の52兆ウォンになったとの見通しを示した。同社は4月下旬に決算発表を行う。
同社は前月、第1・四半期の業績が市場予想に対して下振れる可能性について警告。メモリーチップの価格下落や米アップルのiPhone向けディスプレーパネルへの需要鈍化を理由に挙げていた。
アナリストらによると、同社のスマホ事業も新技術のコスト上昇や中国の競合社との競争、スマホの高級モデルへの需要軟化を背景に黒字化に苦戦しているという。
ただ、同社の株価は1月上旬に2年ぶりの安値を付けて以降、25%超急騰している。一部の投資家が半導体需要が回復すると見込んでいるからだ。
サムスンはデータセンター向け製品の需要が拡大していることから、下期に業績が回復するとの見通しを示している。