オーケー「大阪と兵庫で続々と出店」二宮涼太郎社長が語る関西戦略

聞き手:阿部 幸治 (ダイヤモンド・チェーンストア編集長)
構成:松岡 由希子 (フリーランスライター)
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オーケー(神奈川県)の快進撃が止まらない。「高品質・Everyday Low Price」の価格政策で現在の節約志向を取り込むとともに、積極出店を続け、売上は大きく成長。2024年には関西エリアへの進出も注目される。そんな同社の二宮涼太郎社長に、直近の取り組みと今後の戦略を聞いた。

飯田会長の想いも詰まった銀座店が好調

──『ダイヤモンド・チェーンストア』企画、読者投票により業界に影響を与えた店をランキング形式で発表する「ストア・オブ・ザ・イヤー2024」で「オーケー銀座店」(東京都中央区:23年10月開業)が堂々の1位を獲得しました。

二宮 涼太郎
二宮 涼太郎(にのみや・りょうたろう)
●1974年生まれ。神奈川県出身。97年東京大学文学部卒業、三菱商事入社。2008年11月Mitsubishi Cement Corporation/MCC Development出向(米国)。13年4月三菱商事リスクマネジメント部。15年6月オーケーへ出向、経営企画室長。 16年1月執行役員30%成長戦略室長兼店舗開発本部長。16年5月三菱商事退社。16年6月から現職

二宮 銀座店は、東京都のなかでも高級店が並ぶ一等地に出店し、多くの方にオーケーを知ってもらう好機になったという点で、意義は大きかったと考えています。全国のお客さまへの認知度向上はもちろん、銀座店を利用した地主がオーケーを気に入り、「出店しないか」と誘致されるケースも出てきました。売上も順調に伸びています。

 とくに開店直後はメディアで広くとり上げられたことで客数が大きく伸長し、その後小休止を経て、現在も緩やかに伸び続けています。買い上げ点数も順調に増えてきました。

 客層は、近隣住民だけでなく、仕事や買物からの帰宅途中に立ち寄る人、近隣の飲食事業者、訪日観光客など、既存店と比べて多様です。開業から約半年が経過し、業務用のブロック肉や高額な洋酒がよく動くなど、購買傾向が明確化してきたため、これに応じて各売場を拡大・縮小し、さらなる売上増を図ります。

──2024年4月、オーケーの創業者である飯田勧会長が逝去されました。

二宮 飯田会長は生涯現役を貫かれました。常に「オーケーファン」を主語にお客さまの満足を追求し、やると決めたときの信念やこだわりがとても強い人でした。これからは、薫陶を受けてきた私たちが飯田会長から教えてもらったことを発揮する時です。「オーケーファンに支持され続けるオーケーでなければならない」とあらためて決意しています。

──銀座店は飯田会長にとっても感慨深い店舗だったようですね。

二宮 出店施設の運営者であるファーストリテイリング(山口県)さまから銀座店の誘致を受けた際、飯田会長も私も

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聞き手

阿部 幸治 / ダイヤモンド・チェーンストア編集長

マーケティング会社で商品リニューアルプランを担当後、現ダイヤモンド・リテイルメディア入社。2011年よりダイヤモンド・ホームセンター編集長。18年よりダイヤモンド・チェーンストア編集長(現任)。19年よりダイヤモンド・チェーンストアオンライン編集長を兼務。マーケティング、海外情報、業態別の戦略等に精通。座右の銘は「初めて見た小売店は、取材依頼する」。マサチューセッツ州立大学経営管理修士(MBA)。趣味はNBA鑑賞と筋トレ

構成

松岡 由希子 / フリーランスライター

米国MBA 取得後、スタートアップの支援や経営戦略の立案などの実務経験を経て、2008年、ジャーナリストに転身。食を取り巻く技術革新や次世代ビジネスの動向をグローバルな視点で追う。

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