問題山積! 食品小売業の「仕入れ」を変革する!

佐々木 桂一(リテイリングワークス)
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バイヤーの重要性の再認識

 江戸時代からいわれ続けてきた商売の鉄則が「利は元にあり」だ。

 この場合の「元」とは商品や、材料を指す。扱うべき商品や材料に「お値打ち」がないかぎり商売にならないし、利益も確保できないという意味だ。

 商売において「仕入れ」が重要であることは自明だ。原料や仕入れコストが安いほど競争に有利だし、良質で安価な商品を提供する仕入れ先を大切にすることで長期的な関係を築くこともまた重要だ。

商売において「仕入れ」が重要であることは自明だ。(写真はイメージ、west/iStock)

 小売業チェーンにおける「お値打ち」の創造を担う職務を実践するのが「バイヤー」である。同時に、「商品構成」「売価」「セールスプロモーション(販売促進)」という、その小売業がいかにお客から人気を得られるか、を左右する職務でもある。まずはその言葉の正確な意味を確認することから始めたい。

 「商品構成」とは品目と陳列量の組み合わせのことで、ここでいう「品目」とはお客が区別して買うことができる、商品構成上の最小単位のことだ。「売価」とは商品の「お値打ち」で決定される。「セールスプロモーション」にはPOP広告や販売方法のみならず、キャッシュレスで払うのか現金なのかという支払い方法、フルセルフレジなのか有人レジなのかというチェックアウト方式、あるいは売場構成、レイアウト、照明なども含む。

 上記の技術を駆使して「1坪当たりの

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