部下を育てるのに必要なのは「自信」 鹿児島タイヨー副社長が説く伸びる人材の育て方

タイヨー取締役副社長:清川 照美
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頑張る人を評価する

 以前の我が社では、せっかく優秀な人たちが数多くいたにもかかわらず、その力を存分に発揮していただいていたかというと、そうではありませんでした。たとえば、部下がよい提案をしても上司は聞いてくれないこともありました。聞いてくれたとしても、それで得られた成果を上司は自分の手柄にしてしまう。逆にうまくいかなければ、部下の責任にしてしまう。提案しても何の得にもならないのであれば、部下はやる気を失い、ただ、言われたことだけをやるようになってしまいます。

 働いていても報われていないこともありました。たとえば部長より、課長の給料が高い。店長より、一般社員の給料のほうが高いことがありました。退職金も同様です。店長を経験するなど要職に就いてきた方よりも、一般社員の方の退職金の方が高かったのです。誰でもおかしいと思うような理不尽な現象がまかり通っていました。

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 私は、まず、そのような頑張っている人たちに存分に力を発揮してほしいと思いました。そのため、頑張っていることを評価し、報いることができる仕組みを整えていきたいと考えています。

 今期やっと、一般社員の人事制度改革に着手できるレベルになりました。公募制にして、 30人のメンバーを集め、毎週、人事制度について活発に議論がなされています。メンバーの中には組合の委員長や書記長もいらっしゃいます。今期中に見直す予定です。

 頑張っている方、ポジションに見合った責任ある仕事をしている方は、評価に値する給料をもらうべきだと思います。たとえば、管理職については、2015年9月より満 55歳以上の管理職の給与制度を見直し、それまでの段階的な給与引き下げを廃止して、職位に見合った給与の継続ができるように変更しました。

 他にも頑張る人、結果を出し会社に貢献してくださった方が評価されるように制度を整えていきたいと思っています。そうすることで、会社に利益がもたらされますし、何より本人がやりがいのある毎日を送れるのではないでしょうか。まずは今我が社で働いている方は前向きに生き生きと働いていただきたいと思っています。

 

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