ファーストキッチンとのダブルネームで売上3割増!ウェンディーズの復活劇
ダブルネーム店舗で出店するメリットとは?
「社長に就任して、ウェンディーズとファーストキッチンのダブルネームでの展開をおもしろいと思った一方、大変だとも感じた。おもしろいを優先して経営を引き受けたものの、認知度を高めることには苦戦している。率直に言えば、わかりづらい。それがデメリット」(紫関社長)
現在も郊外を中心にシングルネームのファーストキッチンとして営業している店舗がある。それは立地による戦略の違い。都市部などインバウンド需要も高いエリアでは、グローバルブランドであるウェンディーズの名前とロゴが入ったダブルネーム店舗で、静岡県産本わさびを使用した「ローストビーフバーガー」(※現在は販売終了)など、2,000円を超えるような日本でしか販売されていない高価格帯のハンバーガーも売れている。その一方で、郊外ではダブルネーム店舗でも500円台とお手頃価格の「GOOD PRICE SET」などをメーンに訴求している。
「ダブルネーム店舗だけでなく、場合によってはファーストキッチンのシングルネーム店舗を出すこともある。ただ出店する際のコストはダブルネーム店舗もシングルネーム店舗もたいして変わらず、リターンはウェンディーズ・ファーストキッチンの方が圧倒的に高い。そう考えると、ダブルネーム店舗で出店するメリットが大きい」(紫関社長)
サントリーの完全子会社だった時代からファーストキッチンのFC展開を行ってきた中で、費用対効果の高いウェンディーズ・ファーストキッチンへの転換は、FCオーナーにとって魅力的に思える。
「サントリー時代からファーストキッチンのFC展開はしっかりプロフィットシェアリングができていて、本部とFCオーナーがお互いにヘルシーに成長してきた。ありがたいことに、非常にうまくいっていると感じている。課題があるとすれば、複数店舗を運営しているフランチャイジーが少ないこと。そこで店舗展開を拡大し、ビジネスとしてより成長させていくよう声を掛けている」(紫関社長)