U.S.M.H24年上期決算、カスミが大幅減益の背景で脱・チラシの販促戦略への移行を断行

2023/11/07 05:59
松岡 瑛理
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マルエツ、マックスバリュとも
デリカの売上が増加

マルエツ
マルエツ川口樹モールプラザ店

そのほか、事業会社別に24年度の上期の取り組みや結果について振り返りたい。

マルエツでは「リンコス 白金ザ・スカイ店」(東京都港区)、「川口樹モールプラザ店」(埼玉県川口市)の2店を開店した。既存の50店舗についても、冷凍食品やアイスクリーム、デリカの取り扱いを強化。コロナ禍の収束に合わせて、デリカとベーカリーを一体化したレイアウトに変更したり、デリカの主力商品を月ごとにリニューアルするなど、売場活性化に向けた取り組みを実施した。その結果、部門別の売上高は107%となり、売上の伸長に寄与した。

下期は170店舗に「UberEats」や「出前館」などのデリバリープラットフォームと連携し、200店舗でお客がスマホで注文した店舗の商品を配送するなど、デリバリーに力を入れていく。
また、214店舗にフルセルフレジを、110店舗に電子棚札を導入し、省力化や省人化を実現する新たな店舗オペレーションモデルの構築にも取り組む予定だ。

猛暑の影響で
来客時間帯が変化

マックスバリュ
マックスバリュエクスプレス幕張店

マックスバリュ関東では、商品部内に専門組織を立ち上げ、同組織による地域商品の発掘・開発や「全国まいもん市」などのイベント販促などに力を入れた。

23年夏は猛暑が続き、お客の来店時間帯が日中から夕刻中心にシフトしたことから、夕刻帯の販売も強化した。とくに生鮮総菜をはじめとしたデリカは前中期経営計画から力を入れており、独自商品の開発を推進。夏場の売れ筋であるフローズンの販売にも力を入れ、粗利率は同0.4%増となった。

下期も、独自商品の開発推進を進めるほか、EC商品の品揃え拡大や、無人店舗の展開などデジタル改革に取り組んでいく予定だ。

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