どこまで成長する? 好調・アダストリアの今後を占うキーワードは「共創」と「ライフスタイル」
アパレルからライフスタイル全般に事業領域を拡大
――自社ECサイト「ドットエスティ」では2022年1月よりプラットフォームをオープン化し、他社のブランドや非アパレルも参画しています。
木村 まだ始めたばかりですが、自社以外のブランドや商材が加わることで、新規顧客の相互送客の動きが出ています。
人口減少に加えて、消費者にとっても可処分所得が大きく増えない中で、お金の使い先が分散しています。昔のように洋服ばかり買っている時代でもなくなったからこそ、アパレルだけでなく雑貨や飲食も含めたライフスタイル型を志向するのは、企業として必然の流れだろうと思います。その際に、いかに自社以外の企業と手を組み、私たちの足りない領域を広げていくかが、今後ますます重要なテーマになります。「ドットエスティ」のオープン化にはそういったねらいもあります。
――そのライフスタイル型へのシフトという点では、飲食事業を展開するゼットンの子会社化も注目されています。
木村 アパレルとはまったく異なる飲食のカテゴリーで、しかも100億円クラスの企業がグループに加わったことは、当社にとって相当なインパクトがあります。可能性は無限で、これまでアパレルで培ってきた強みを生かしたいろんなチャレンジができると思っています。