最大の課題、客数をしっかり伸ばす! 新社長の本間正治氏が語るマルエツの戦略
トップバリュをチラシ掲載
でも闇雲には増やさない
独自商品については、主軸の留め型商品である「maruetsu365」をしっかり売っていく。イオン(千葉県)グループのプライベートブランド(PB)「トップバリュ」については、今年の4月からチラシへの掲載を始めた。
なかでも低価格訴求の「トップバリュベストプライス」は、ナショナルブランド商品の値上げが続くなか、お客さまの生活を応援できる商品だ。しかし、闇雲に「トップバリュ」商品の取り扱い構成比を上げることはせず、棚割りではしっかりマルエツの独自性を主張していきたい。
SKU数を15%絞り込み
商品構成についても改革を図っていく。同店の取り扱いSKU数は8200で、同規模既存店と比較して、全体的に各カテゴリーで15%ほど絞り込んでいる。目的は、売場でしっかり存在を主張するべく、一定のフェースをとって商品を面で訴求するためだ。
またオペレーション面でも、商品の補充頻度を減らすことができる。
新しい試みはまず
既存店で成果を出す
私は新しい試みは、まず新店でやるのではなく、できるだけ既存店で実証し、効果が出たものを新店に導入する方法がよいと考えている。
新店はパートナーさんの研修がきちんとできてこそ成り立つからだ。先ほどの精肉のPC活用は、すでに既存店で実装している(一部店舗を除く)。SKU数の絞り込みも5月の棚割りからすでに既存店で実施し、売場で商品が見やすい、選びやすいといった効果が出ている。
各カテゴリーで進む
“デリカシフト”
これからのMDについては、川口樹モールプラザ店では、鮮魚売場では「お魚屋さんのおつまみ」、精肉売場では「おつまMEAT」といった酒のつまみになるような即食商品のコーナーを設置した。これらはお客さまから見れば総菜だ。
生鮮以外にも、加工食品部門ではスープが増えるなど、各カテゴリーの売場で即食性の高い商品が増える“デリカシフト”が進んでいる。
こうしたなか従来の総菜売場もあるなかで、お客さまにとってどのような売場が利便性が高いのか見極めていく必要がある。
お客さまのこれからのニーズに応えられる売場を実現するには、商品分類や、商品部や店舗の運営体制のあり方から見直すことも求められてくると考える。