ウエルシア薬局が開発したスーパーとホームセンター融合型ドラッグストアの売場づくりとは?
ドラッグストア(DgS)国内最大手のウエルシアホールディングス(東京都/松本忠久社長:以下、ウエルシアHD)傘下のウエルシア薬局(同)が、福井県内でDgSに食品スーパー(SM)とホームセンター(HC)の要素を付加した新たなフォーマットの店舗を相次いでオープンしている。昨今、食領域の深化を図る同社だが、HC商材までも扱うという挑戦的な取り組みは、競合ひしめく激戦地・福井でどのように威力を発揮するのか──。
食品強化型DgSにHCの商材を付加
DgSの店舗に生鮮食品や総菜が並ぶ光景は、全国的に見てももはや珍しいものではなくなりつつある。しかしネジや工具、塗料、作業着、作業靴、小型家電、果ては自転車まで扱う、となれば話は別だろう。そんなチャレンジングな店舗を福井県内で相次いで出店しているのが、ウエルシア薬局だ。
福井県南西部にある港町、敦賀市内中心部のほど近くに2021年12月2日、同社は「ウエルシア敦賀中央町店」(以下、敦賀中央町店)をオープンした。2層構造で1階部分(約300坪)に調剤薬局を含むDgSの売場と生鮮・総菜を含む食品売場、2階部分(約340坪)では前述のようなHC商材を扱っている。あえて表現すればスーパーセンターを小型化したような形態だが、運営も店名もDgSであることを考えると、前代未聞のフォーマットといえる。

取材したのはオープンから1日が経過した12月3日。お客の動向を見ると、違和感なさそうに売場を回遊しているのが印象的だった。
Genky DrugStores(福井県/藤永賢一社長)やクスリのアオキホールディングス(石川県/青木宏憲社長)など生鮮も扱う食品強化型DgSの主戦場であるから、DgSとSMの売場が併設されていることには慣れているのだろう。しかし、2階のHC商材の売場にも多くのお客が流入しており、長靴や作業服などのアパレル系商品には欠品も見られるなど、意外なほど商品が動いていた。
敦賀中央町店の川崎明店長は「開業直後から
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