免税店大手のラオックスは12月2日、シンガポールの投資ファンドが同社の筆頭株主になったと発表した。親会社だった中国小売業大手の蘇寧電器グループが持ち株の半分以上を売却した。
シンガポールのグレニッチ・インベストメント・ホールディングスがラオックス株の34.51%を取得した。12月1日付けで関東財務局に提出された大量保有報告書でわかった。
蘇寧電器グループは2009年にラオックスを子会社化、20年12月末時点で約65%の株式を保有していた。
ラオックスの業績は21年12月期で4期連続の営業赤字を見込むなど、不振が続いている。21年夏以降、国内の13店舗のうち7店舗を閉鎖する一方、11月下旬から12月初旬にかけて、東京都内にアジア食品の専門店とアジアコスメの専門店を開くなど、国内客への販売を強化しようとしている。