ミニストップ 新業態「cisca(シスカ)」を10店舗出店
ミニストップ(千葉県/宮下直行社長)は、2015年度の方針を発表。都市型フォーマット「cisca(シスカ)」10店舗の出店計画を明らかにした。
「cisca」は、city small caféの頭文字からつけた造語。「できたて」「健康感」「つながり」をコンセプトに、「カフェ」と「デリカテッセン」「グロッサリー専門店」を融合させた新業態だ。メーンターゲットは、20~40代の女性。「気軽に健康的な食事を楽しみたい」というニーズに応えた品揃えを行っている。
1号店は、2014年9月29日に出店した「cisca 日本橋本町店」(東京都中央区日本橋本町3丁目1-8)。売場面積は86.67 ㎡(約26.2坪)、座 席 数 は17席 で、内9席に電源コンセント設置している。
取扱商品アイテム数は 約1200(内酒類は約200)。コンビニエンスストアの代名詞である24時間営業ではなく、営業時間は、平日が7時~22時、土曜日が7時~17時。そして、日曜日と祝日は休みだ。
商品的な特徴は、
・ドリップ抽出とエスプレッソ抽出のコーヒー、ミルク系メニュー、紅茶をラインアップ
・野菜や果物の果汁のみで作った3種類のスムージー
・野菜や魚介類をベースにうま味を引き出した、具だくさんの2種類のスープ
・発芽玄米を使用したおにぎりや油を使わないカロリー控えめのドーナツ
・サンドイッチやサラダなど野菜をメインに使用した商品の品揃え
といったところ。
これらに加えて、輸入菓子や催事商品、輸入・国産ワイン、チーズなどを取り揃え、「ちょい飲み」場の機能も提供することで「コンビニバル」として2毛作をねらう。
2号店は2015年2月27日に開業した「cisca神田多町店」(東京都千代田区神田多町2-11-2)。27席(内11席に電源コンセント)を設置し、生ビールの取り扱い(オーダーは15時以降)も開始した。営業時間は、平日が7時~22時、土曜日が8時~16時、日曜日と祝日は休みだ。
この2店舗の実験を経て、「『cisca』の事業モデルが完成した」と胸を張るのは宮下社長だ。
さて、周知のように、現在、コンビニエンスストア市場は、大型再編の渦中にある。
セブン‐イレブン・ジャパン(東京都/井坂隆一社長:国内1万7491店舗〈2015年2月〉)の独走に待ったをかけるべく、ファミリーマート(東京都/中山勇社長:国内1万1328店舗〈同〉)は、2016年にユニー・グループホールディングス(愛知県/佐古則男社長:傘下のコンビニエンスストアのサークルKサンクスの国内店舗数6353店舗〈同〉)と経営統合する。
国内店舗数2151店舗(同)のミニストップが「cisca」などの出店で独自性を打ち出し、異質なコンビニエンスストアとして市場でいかに存在感を見せるかに注目が集まる。
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