『夢に生きる―西川俊男回想録ー』から
昨日、ユニーグループ・ホールディングス(愛知県/中村元彦社長)の中興の祖で今年1月1日に死去した西川俊男さんの「お別れの会」がウェスティンナゴヤキャッスルで執り行われ、約3000人が別れを惜しんだ。
参列者に配布された『夢に生きる―西川俊男回想録―』の中で著者であり夫人の西川博子さんは、「新年の始まりである(2015年の)元旦に、痛みも苦しみもなく、一日たりとも寝ることもなく、活力のあふれていたそのままで、永遠の眠りにつきました」と当日の様子を描写。何の前触れもない突然死であったことを綴っている。
「『老い』や『老後』という言葉や『病い』や『入院』という言葉が似合わなかった人だった」。
「万年青年のようなその気概と、動作に澱みがなく、背すじをしゃんと伸ばし、奇跡の体と多くの医師に言わしめた西川俊男は、その人生にふさわしく、次の世に向かって真っしぐらにいったように思います」。
最晩年の西川俊男さんは、多忙をきわめていたという。講演の回数も「中京大学」「西川会」「西川塾」…と年齢を重ねるとともに増えていたそうだ。
『夢に生きる―西川俊男回想録―』によれば「お話を承っている最中でも、テレビや新聞、雑誌の中からでも、気がつけばいつもメモしておりました」とあり、「たまに家で過ごす時は、まるで、受験生のように集中して原稿を書き、資料作りをしていました」と経営者として第一線から退いた後の衰えることないモーレツぶりが披露されている。
講演の最後には伝えたい言葉として次のことを話していた。
・人生の三感王 ①関心を持つ ②感動する ③感謝をする
・経営の三感王 ①危機感 ②存在感 ③使命感
・今日からスタート(明日の希望を求めて再出発のスタートを切り、最後の最後まで頑張り通すことに好転の道がある)
西川博子さんは、次のように締めくくっている。
「素直で純粋。質素でこだわりや執着がない人でした。常に明るい未来と夢に向かって、全力疾走でかけぬけた人生だったように思えます。丁寧に、なすべきことをし終えて、燃えつきて、そういう意味では故人は今までの生き方に悔いを残すことはなかったのかもしれません」。
「主人にとっての最期もきっと 今日からスタート! と、きびきびとした動作で、新しい旅立ちをしたのでしょう」。
どうか安らかにお眠りください。合掌。
www.dfonline.jp/articles/-/11718
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