注目のエブリイ 絶好調!
今、食品スーパーマーケット(SM)業界の注目企業として脚光を浴びているエブリイ(広島県/岡﨑雅廣社長)が2015年6月期中間期決算を発表した。
売上高は294億7900万円(対前期比25.8%増)、営業利益は13億200万円(同73.7%増)、経常利益は13億2700万円(同69.7%増)、既存店売上高は同11.2%増と絶好調。既存店売上高は、消費税増税が実施された2014年4月を挟んで14か月連続で前年を超えた。
2015年6月期中間期はとくに3つの施策に取り組んだ。
ひとつめは、独自の人財教育の強化だ。採用難が深刻化する環境をものともせず、社員88人、パート・アルバイト619人採用した。特筆すべきは、在籍する従業員の紹介による入社が4割を占めていることだ。
この間に研修会を合計13回実施し、受講者数は延べ335人に上った。人間の性格や行動を4つの類人猿に分類する「類人猿セミナー」や幹部向けのコミュニケーション講座「人間塾」など、独自でユニークな研修を通じて、「日本に類のない人創り企業」づくりに努めている。
ふたつめは、6次産業化による「超鮮Do!商品」の拡大だ。「超鮮Do!商品」は、今できる最大限のスピードで提供できる商品のこと。エブリイの独自基準である「美味しさ×時間軸」をクリアした商品を指す。
具体的には、青果部門では契約農場から24時間以内に届く新鮮野菜「ラブベジ」。精肉部門では朝さばいたばかりの鶏肉が午後に店頭に届く「吉備高原どり」。鮮魚部門は、その日の朝境港で水揚げされたばかりの鮮魚や紅ずわいがにが届く「境港朝揚げ便」「生!紅ずわいがに」。また当日の朝に産みたての卵が午後に店着する「朝採れたまご」。当日の朝に精米されたばかりのお米「朝精米」を発売している。
そして3つめは、新フォーマットである「鮮Do!エブリイ」を3店舗出店したことだ。「鮮Do!エブリイ」は独自に産地や配送ルートを開拓し、「鮮度」や「美味しさ」へのこだわりを深化させた次世代主力フォーマット。
2014年10月、広島県安芸郡海田町に「海田店」、同11月、広島県広島市安佐南区に「長楽寺店」と広島県福山市伊勢丘に「伊勢丘店」を開業した。店内には「肉匠たなか本舗」「出来た亭」「一心太助の男前寿司」「ラ プリムール」「パティシエ スイーツ」などの競争力のある専門化コーナーを導入し、競争力を強化した。
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