中国市場のウエルシア

2014/10/27 00:00
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 現在、ウエルシアホールディングス(東京都/水野秀晴社長:以下、ウエルシアHD)は、上海市内に中山公園宣化店、南翔中冶祥騰店、淮海中路OPA店、青浦世紀聯華店の4店舗、蘇州市内に蘇州IZUMIYA店と中国市場に合計5店舗を展開している。

 屋号は「ウエルシア」ではなく「櫻工房」。医薬品の導入ができていないための緊急避難的名称のようだ。

 

 2011年11月にウエルシアHD39%、聯華超市股份有限公司 43%、上海毎日通販商業有限公司18%の出資比率で聯華毎日鈴商業(上海)有限公司(本部:中国上海市長寧区)を設立。以降、累計9店舗を開業してきた。

 

「上海の不動産賃料、人件費が想定以上に高騰し、採算ベースに合わなくなったため4店舗を閉鎖した」と振り返るのはウエルシアHDの松本忠久副社長だ。

 

 しかしながら、明るい兆しも見え始めてきた。

 イズミヤ(大阪府/四條晴也社長)の中国法人蘇州泉谷百貨有限公司店内に出店した店舗の早期黒字化が図られ、利益計上できるビジネスモデルに手応えを感じているからだ。

 

「2015年4月にイオンモール(千葉県/岡崎双一社長)が江蘇省蘇州市の園区東湖に『イオンモール蘇州呉中』に次ぐ、2号店を開業する。そこにも出店したい」と意欲を顕にするのは松本副社長。

 これを端緒に、今後しばらくは連結親会社となるイオン(千葉県/岡田元也社長)グループの展開するショッピングセンター42店舗(2013年度末)の店内に出店する。

 

 またウエルシアHDは、18%の出資権利を持つ上海毎日通販商業有限公司から、14.4%の出資権利を譲受け後、720万人民元を出資する予定(出資実施後の持株比率:53.4%)だ。中国当局の承認を受け次第、実施する。

 

「中国は人口が多い有望市場、多様化も進んでいるので、医薬品の導入をめざして中国での『ウエルシア』化に邁進したい」(松本副社長)。
 

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