通路側? 窓側?
年齢のせいで頻尿気味なところもあって、出張で移動する際には、もっぱら通路側の席を予約する。
飛行機での移動はなおさらだ。
まあ、国内線ならば、長くても1時間30分程度。どんなに尿意をもよおしても、マントラを唱えて耐えればしのげるものだ。
ところが、国際線となるとさすがにそうはいかない。
欧米への10時間超のフライトで隣に席からはみ出すような肉塊を持つ異国人に座られ、眠られてしまった場合などは、目も当てられない。自分の座席は、穴熊囲いの王将となり、満タンになった膀胱を抱えて、苦痛の数時間を過ごさねばならないからだ。
そして、私のみならず、同じような理由から、飛行機はもちろん、新幹線の移動の際には、通路側を指定する人は案外多いのではなかろうか、と考えていたのだが、特に最近の新幹線の場合は、窓側が完売しているケースが多く、不審に思っていた。
子供じゃあるまいし、今さら景色を眺めて何になる?
待てよ。中国をはじめとする海外からのツアー客が多いせいか?
いやいや、外を向いて孤独な時間を過ごしたい人がたくさんいるからか?
そんなことに思いを巡らしながら、先週乗った新幹線で思わぬ発見があった。
コンセントだ。
数時間の移動時間の中でパソコンやタブレット端末、スマートフォンを操作につけて、電池の残量はどんどん減っていく。
その充電の手段として、コンセントが確実に用意されている窓側の席を予約しているのだとわかった。
数えてみれば、5割を超える人たちが窓際でこうしたデバイスをいじっていた。
そういうことだったか!
なるほど。納得である。
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