”白鷺城”の城下町で食べられる地元グルメ「姫路おでん」を知っているか?

2025/09/02 05:00
森本 守人 (サテライトスコープ代表)

 生姜醤油をかける「姫路おでん」

 食べようと決めていたもの、それは「姫路おでん」である。事前の検索によれば、見た目は普通のおでんだが、とあるものをかけ、食べるのが姫路流なのだという。さてどんな味なのか、楽しみだ。

「みゆき通り商店街」の中の細い路地の一角にあるお店

  入ったのは「おでんと串カツ 姫路のお店」。姫路駅前の「みゆき通り商店街」にあるのだが、見過ごしてしまいそうなほど細い路地の一角に店を構えている。スタッフに声を掛けると、すぐにカウンター席に通された。

  早速、メニューを確認する。基本、夜の営業がメーンのようだが昼はランチメニューも充実している。悩んだ末、「姫路おでん ランチ」に決めた。

 ちょっと不思議だったのは、すべてのメニューの上にハートマークがついていることだ。さらに私が注文した「姫路おでん ランチ」の横にある、「ニューハーフ ランチ」というのも気になる。この店は、おでんと串カツがウリで、その気になるメニューは「おでん4個+串カツ3種」と、両方楽しめるのがこのネーミングの由来のようだ。なるほど。それにしても接客しているスタッフの方もそれっぽく、目が離せなかった。

「姫路おでん ランチ」を注文。「ニューハーフ ランチ」も気になった

  数分で私の目の前に届けられたのがこれだ。どうです、おいしそうでしょう。これにテーブルに置かれている「生姜醤油」をかけていただくのが姫路。まず卵から。最初は何もかけずにいただくと、想像より薄味で好感が持てた。

運ばれてきた「姫路おでん ランチ」

 次に例の調味料を少しかけて食べる。プンと生姜の香りがアクセントとなり、一気に私の味覚は別世界へと持って行かれた。うん、うまい。思わず、一緒に注文していたビールを飲んだ。それから大根、ソーセージ、ロールキャベツをそれぞれ頬張ってはビールというローテーションを繰り返し、完食する。ごちそうさまでした。大満足である。

生姜醤油をかけて食べるのが姫路流。なぜかボトルにもハートマークが! 
生姜の香りがアクセントとなったおでんを頬張り、ビールをいただく

 同じ料理でも何かひとつアクセントを加えるとオリジナルになる。関西でも、大阪や京都にはない姫路独特の味わいに感激した次第である。読者の皆さんも、姫路に来る機会があれば、ぜひ経験してみてはどうだろうか。

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記事執筆者

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

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