まいばすけっと再考
自宅から徒歩3分の場所にある「まいばすけっと」が便利だ。以前は、低価格のナショナルブランド10アイテムほどを集中して購入していた。ところが毎日の食事を調達する食品スーパーとして見直してみれば、しっかり機能してくれることが分かった。8時から24時の開業時間も勤め人にはありがたいし、不自由を感じることはない。
カットサラダやトマト、もずく、めかぶ、豆腐に納豆、キムチなどを組み合わせれば、コンビニエンスストアよりも安価で手抜き感のない前菜を取ることができる。惜しむらくは、メーンディッシュとなる肉、魚、総菜だ。もう少し、充実していればなおありがたいと思う。冷凍食品はそれなりの品ぞろえだけれども、主菜として毎日食べていると、さすがに寂しくなってくる。その意味では、商品政策的には改善の余地が残っているのかもしれない。
さて、小売業の成功ポイントは「1に立地、2に立地、3に立地」から「1に消費者、2に消費者、3に消費者」に変わったと言われて久しい。オムニチャネル時代を迎え、この傾向はさらに強くなったような気もする。しかしながら、私の財布の支出に占める「まいばすけっと」構成比率が高くなるにつれ、「立地」は依然、店舗選択の大きな要素だと認識せざるをえない。
『チェーンストアエイジ』誌2014年6月1日号
千田直哉の続・気づきのヒント の新着記事
-
2024/09/02
魅力的な売場…抽象的な誉め言葉の意味を明確化するために必要なこととは -
2024/08/02
日本酒類販売社長が語る、2023年の酒類食品流通業界振り返り -
2024/07/03
「何にでも感激する経営者」の会社が業績が良い“意外な”理由 -
2024/06/07
経費率16%なのに?ローコスト経営企業が敗れ去るカラクリとは -
2024/05/23
キットカットをナンバーワンにしたマーケター「アイデアより大事なこと」とは -
2024/04/15
スーパーマーケット業界のゲームチェンジャー、オーケー創業者・飯田勧氏の経営哲学とは