福岡・天神に誕生した「五感で泊まる」個性派ホテルの哲学とは?
採用基準ではスキルではなく人柄

プランドゥーシーが手がけるホテルのスタッフに着目すると、共通しているのは“人柄の良さ”と“生き生きと働いている様子”である。
「面接では“この人にサービスされたいかどうか”を一番に見る。有名ホテルやレストランの経験や肩書きよりも、心からのおもてなしができるかどうかが最も大切。スキルは後から教えられるが、おもてなしの心や感じの良さは周りから受けてきた愛情や育った環境、生まれもった部分が大きく、教えることはできない」(髙畠氏)
採用決定までのプロセスが長いのも特徴だ。直営店では通常6〜7回の面接を行い、若手社員やセールス、ブライダルなど異なる部署の社員が候補者と対話する。そのプロセスは、単なるスクリーニングにとどまらず、面接官側の会社理解や社内文化を深める場にもなっているという。
「面接官を経験することで、社員自身が改めて『自分はなぜこの会社に入ったのか』を見つめ直すことができる。採用活動そのものが会社の価値を再確認する機会にもなり、ロイヤリティやモチベーションアップにも役立つ」(髙畠氏)
ワンフクオカホテルでは、運営会社「Nishitetsu One Style(西鉄ワンスタイル)」にプランドゥーシーから6名が出向し、約90名のスタッフの採用・教育を担った。
「採用した90名の多くが未経験者。一から教えるのは大変だが、会社のビジョンに共感してくれて、本人のビジョンも会社として応援したいと思える人材の採用にこだわった結果だと考えている」(髙畠氏)




