部下の叱り方
以前勤めていた会社の上司に、部下の叱り方について教えてもらったことがある。
肝心なのは、部下の問題点を「デブ(肥満)とハゲ(薄毛)に区分することだ」と言った。
べらんめえ調の毒舌――。「大丈夫かな?」と少し身構えて聞いていると、次第に、なるほどと思えてきた。
「肥満は、節制や努力によって変わることができる容姿。だけど、薄毛は、どんなに努力しても変えられない。努力しても変えられない欠点を決してつついてはいけない」。
「マネージャーの役割は、部下の問題点が、“肥満”由来なのか、“薄毛”由来なのかを判断することである。そこを見極めながら仕事ぶりを観察し、まず“肥満”の方を改善させるんだ」。
この論理でいくなら、叱られているということは、まだまだ期待されている証拠であり、見込みがあるということになる。
当然のように、上司は締めくった。
「だから、チダ君。オレに言われなくなったらおわりだからね」。
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