アイリスオーヤマがフィリップスと戦略的パートナーシップ契約を締結
生活用品のメーカーベンダーであるアイリスオーヤマ(宮城県/大山健太郎社長)は、フィリップス エレクトロニクス ジャパン(東京都/ダニー・リスバーグ社長)と屋外照明及び産業用照明の販売について戦略的パートナーシップ契約を結んだ。フィリップス エレクトロニクス ジャパンの要請にアイリスオーヤマが応えたものだ。
これを受け、アイリスオーヤマは屋外照明及び産業照明を2月上旬より順次販売する。
アイリスオーヤマは、2009年から本格的にLED照明事業に参入した。電球、直管ランプ、シーリングライトといったLED照明に価格革命と品質革命を起こしたことが消費者から支持され、2013年のLED事業の売上高は240億円を達成。2014年には270億円を計画する規模に成長を遂げている。
一方、フィリップス エレクトロニクス ジャパンは、1953年に日本電子開発としてフィリップス製品の日本市場への輸入を開始。2005年に現社名に変更。現在は、①ヘルスケア、②ライティング、③コンシューマーライフスタイルの3事業部から構成される。同社グループは日本国内に80カ所の事業所を展開するとともに、約1700人の従業員を抱える。
さて、今回の提携の大きな動機のひとつは、2020年に開かれる東京オリンピックだと推測できる。
すでに競技施設はもちろん、建物、道路の新設、また古くなった社会基盤(インフラ)の整備が計画されている。
しかしながら、東日本大震災以降の日本の電力事情は厳しいままであり、屋外照明においても節電は必至だ。
そこで屋外にもLEDをという筋立てである。
フィリップスは、世界の照明のトップメーカーであり、とくに屋外照明、道路照明、スタジアム照明などでは世界最大のシェアを持つとともに実績も定評もある。FIFAワールドカップでは、南アフリカ大会(2010年)もブラジル大会(2014年)もスタジアムの照明に採用された。
「日本と海外とは、照明製品の規格や品質基準が異なる。フィリップスの開発力や商品とアイリスオーヤマの技術と生産設備と販路をコラボレーションさせながら、日本の市場にマッチした屋外照明、産業用照明の本格的普及に努めたい。日本の節電に大きく貢献できると思う」と大山社長は抱負を語っている。
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