ぼっち市場
「ぼっち市場」なるマーケットがある。「ぼっち」とは、1人ぼっちの「ぼっち」を語源とする言葉であり、孤独な単身者に向けた商売を指す。クリスマスに1人なら「クリぼっち」。「お一人様市場」とも近く、すでにその対策としてカラオケやレストラン、居酒屋、ゴルフ、レンタル彼氏・彼女などを提供する企業やサービスが生まれている。
流通業界も、これぞ商機とばかり、「小容量」の商品を次々と開発して提案している。かつての家族数に合わせた「2・3の法則」はとうに崩れ去っており、生鮮3品、総菜、日配、加工食品に至るまで、ほとんどの企業が「ぼっち」向けに力を入れている。
注意したいのは、「ぼっち」には様々な顔があるということだ。老若男女の組み合わせで言えば、4通り。さらに「職」の有無、「所属サークル」の有無の条件を考慮すれば、32通りにもなる。この場合分けをいかに考えるかは、各企業次第。だが、今の売場をみると「ぼっち」という一括りで終わっているようなところがあり、細分化の余地はまだ大いに残っているような気がしてならない。
『チェーンストアエイジ』誌2014年1月15日号
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