自分のスタイルを貫く
テニスの大会に出場して、もっとも難しいと思うのは、第1戦目の入り方である。
これを誤るとあっという間に負けてしまう。
心掛けているのは、「自分のスタイルを貫く」ということだ。
対戦相手には、実にいろいろなタイプがいる。
ボレーが上手な人、ストロークが得意な人、ただ相手の球に合わせて返球するだけの人…。
初っぱなに相手の得手とするフィールドに入り込んでしまうと、その流れから抜けられなくなってしまう。
たとえ、1回戦を突破しても、その時のパターンが2回戦でも顔を出すようになり、自分の戦い方ができなくなってしまうのだ。
勝負事は、よほどの力差がない限り、相手のペースに合わせてしまうと、やられてしまうということだ。
そこで思い出すのは、読売ジャイアンツのエースだった堀内恒夫さん(現:解説者)の故事だ。
昭和41年のルーキーイヤー。プロ初登板(初先発)の投球練習時に1球目をわざとバックネットに投げて当てた。
速球派だった堀内さんの真骨頂は腕を振りぬくことだ。ストライクを入れに行ってしまうと、どうしてもそれができなくなってしまう。
だから1球目を大きなモーションで投げることで自分のスタイルを確認し自分を取り戻しにいった。
そんな堀内さんの教訓を生かし、私は、試合前のサーブ練習でボールを置きに行かないようにしている。相手のコート、またはコートの外に思いきり大きくサーブを打ち込む。
そうすると、緊張が解け、委縮することなく、自分のプレースタイルで第1試合に入っていけることが多い。
ただ、それでもなかなか勝てないのは、実力不足から来るもので、これは研鑽を積むしかない。
千田直哉の続・気づきのヒント の新着記事
-
2024/09/02
魅力的な売場…抽象的な誉め言葉の意味を明確化するために必要なこととは -
2024/08/02
日本酒類販売社長が語る、2023年の酒類食品流通業界振り返り -
2024/07/03
「何にでも感激する経営者」の会社が業績が良い“意外な”理由 -
2024/06/07
経費率16%なのに?ローコスト経営企業が敗れ去るカラクリとは -
2024/05/23
キットカットをナンバーワンにしたマーケター「アイデアより大事なこと」とは -
2024/04/15
スーパーマーケット業界のゲームチェンジャー、オーケー創業者・飯田勧氏の経営哲学とは