人の通らない裏道にこそきれいな花が咲いている PART3
「人の通らない裏道にこそきれいな花が咲いている」ことを証明し、逆張り的な動きで世間を驚かせているのは、ウォーレン・バフェット氏だ。
世界第2位の資産家でありながら、ネブラスカ州オマハの田舎に住み、年収は1000万円と言われる。
“オマハの賢人”とあだ名されるバフェット氏は、最近、地方の新聞社を次々と買収している。新聞の凋落が取りざたされ、情報収集方法が印刷物からネットにシフトしている中で、世の中の流れとは完全に逆行している格好だ。
しかし、別の見方をすれば、多くの地方紙が謳う地域密着とは、誠に時宜を得ている考え方だ。
インターネットで簡単に入手できるニュースを有料化することは難しいけれども、地域の15万人程度が欲している情報というのは必ずあるはずだからだ。しかもマスになるほどの需要はない。となれば、ここに商売の芽があるのは確かなはずという読みなのだろう。
実際に、欧州サッカーチームや米国メジャーリーグのチームは、同じように地域密着を掲げ、地域を味方につけることで成功している。
バフェット氏がこれから、どうしたいのか、どうなっているのかは、まったくわからない。けれども、「人の通らない裏道にこそきれいな花が咲いている」を本業にしているバフェット氏は、おそるべしである。
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