BLOG読者の関心が高かった2012年の10大テーマ 第5位~第1位

2012/12/17 00:00
Pocket

 さあ、いよいよ、ベスト5の発表です。

 まず、第5位には、「過去最高益達成のイオン岡田元也社長@株主総会(前篇)」(5月18日)が入りました。

http://diamond-rm.net/articles/-/6067

 

 2012年2月期のイオン(千葉県/岡田元也社長)の営業収益は5兆2061億円と小売業界ではセブン&アイ・ホールディングス(東京都/村田紀敏社長)を抜き、初めてトップの座に就きました。営業利益は1956億円、経常利益は2122億円、当期純利益は667億円(ともに連結)と過去最高益でした。

 

 2012年2月期を初年度とする3カ年計画を稼働させ、①アジアシフト、②大都市シフト、③シニアシフトを忠実に推進。2013年2月期は、これに④デジタルシフトを加え、Eコマースにも注力することを発表しています。

 

 アジアシフトは着実に進んでおり、中国、マレーシア、インドネシアのみならず、ベトナム、カンボジアへの出店も表明。さらにはスーパーマーケット事業のマックスバリュ各社の中国進出も進んでいます。

 惜しむらくは、9月に中国で起こった反日暴動で、大きな被害を受けたことですが、もはや、こうした試練さえも、イオンの動きを止めることはできないものと考えられます。

 

 2つ目の大都市シフトでは、約30~50坪の売場面積の都市型小型食品スーパー「まいばすけっと」が300店舗を突破しました。3000~4000万円の初期投資で、2億円の売上高というビジネスモデルは、首都圏に本拠を構える食品スーパー企業の脅威になっています。また、6月に首都圏を中心に117の食品スーパーの店舗を展開するテスコジャパンの発行済み株式の 50%を英国テスコ社より取得しており、拡大には、さらに拍車がかかっていくことになるでしょう。

 

 3つ目のシニアシフトは、第4位にランクインしたBLOGにも関係がありますので、ここでは割愛します。

 

 そして4つ目のデジタルシフトでは、この8月、イオングループ各社の買い物情報を効率的に発信し、ECサイトへの誘導を行うことを意図してグループの総合ポータルサイト「イオンスクエア」を立ち上げるなど、クリック&モルタルの推進に向けた取り組みを実施しています。

 

 来年も、日本を代表する小売企業のひとつであるイオンからは目が離せません。

 

 次の第4位は、「イオンがシニア世代向けメガネ店を開業!」(4月25日)です。

http://diamond-rm.net/articles/-/5933

 

 これは第5位に登場したイオンのシニアシフトに絡むものです。イオンは、50代以上の生活者を「人生の中でもっとも輝かしい時を迎える世代」として、“グランド・ジェネレーション(G.G)”と呼んでいます。

 

 イオングループは、この“グランド・ジェネレーション”の生活者のくらしをより積極的に支援するためにグループの総力を結集して取り組んでいます。

 そのひとつとして具現化したショッピングセンターが4月25日に開業した「イオンモール船橋」であり、その象徴的な売場がイオン直営のメガネ店第一号の「オプトバリュ」です。

 

 「オプトバリュ」は、「イオンモール船橋」の核店舗であるイオン船橋店の1階に15坪で出店。アクティブでオシャレ感度の高い“グランド・ジェネレーション”向けに約800アイテムを揃えています。月間売上目標は500万円で年間では6000万円です。

 

 イオンは、この一号店を皮切りにメガネ店の多店舗展開のスタートを切りました。3年間で200店舗が当面の目標で、「ショップ・イン・ショップ」「モール内のテナント」「フリースタンディングの路面店」などいくつかの形態で出店を進めるといいます。

 

 そして第3位は、「際コーポレーション中島武社長に遭遇」(2月27日)です。

http://diamond-rm.net/articles/-/5299

 

 出張帰りの荻窪駅前でふらっと立ち寄った新装開店の中華料理店に中島社長がいて、会話した、という他愛もない内容でした。

 このBLOGがなぜ、第3位に入ったのかは、まったく分かりません。

 ただ、254億円を売り上げる外食業の経営者が厨房で先陣を切って働く姿には正直言って感激しました。

 

 第2位は、「東急ストア木下雄治社長を悼む」(3月22日)です。

http://diamond-rm.net/articles/-/5662

 

 心不全。60歳。志半ばにしての殉職と言っていいような亡くなり方でした。

 在任中は非常に良くしていただきました。本当にありがとうございました。

 

 振り返ると、木下社長の他にも、流通業界では多くの逸材を失いました。

 松原治さん(紀伊國屋書店元名誉会長:1月3日没、享年95歳)、佐野實さん(ニプロ創業者:5月8日没、同86歳)、風間晃さん(ストアーズ取締役:5月20日没、同60歳)、岩田孝八さん(長崎屋創業者:7月3日没、同90歳)、山尾啓一さん(マックスバリュ北海道社長:10月29日没、同60歳)、金子哲雄さん(流通ジャーナリスト:10月2日没、同41歳)…。

 

 改めて御冥福をお祈りいたします。

 

 そして第1位は「ファーストリテイリング2012年8月期決算実況中継(上)」(10月15日)です。

http://diamond-rm.net/articles/-/7017

 

 これは、毎年恒例の企画なのですが、今年は、「ヤフージャパン ニュース」に掲載されたことが追い風になって、アクセス数が一挙に上がったようです。

 内容に関しましては、ぜひ、アクセスの上、お読みください。

 

 以上、3日間にわたって、アクセス数の高かった記事を20本紹介しました。

 中身の傾向としては、ファーストリテイリング関連が4本、イオン関連が4本となっています。この2社は、2012年のシンボリックな企業と言っていいのかもしれません。

 

 来年も継続してBLOGを更新していきます。どうぞ、よろしくお願いいたします。
 

© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態