『チェーンストアエイジ』誌のブランドマネジメント
私が『チェーンストアエイジ』誌の編集長に就任してから4年めを終えようとしている。
多くの新任マネジャーと同様、私も着任後には、実にいろいろなものを変えた。
編集方針を変え、コーナーを変え、ページ構成を変え、担当者を変え、雑誌のデザインも大きく変えた。
その後、4年間が経過しようとしているので、また心中の“変えたい虫”が蠢き出し、大リニューアルの衝動に駆られるようになってきていた。
飲み会の席でそんなことを話していると、「それはいけない」と忠告の声があがった。
法政大学経営大学院イノベーションマネジメント研究科教授で年上の友人でもある小川孔輔さんだ。
「担当者が『もういい、飽きた』と考えるようになったころに、ようやくブランドは消費者に浸透しはじめる。定着しているものを簡単に変えるべきじゃあない」。
そこで思い当たるのは、このところ各所で『チェーンストアエイジ』誌には、お褒めの言葉を頂戴することが多いことだ。
もちろん、すべてを額面通りに受けて止めているわけではないし、実際、社交辞令も少なくないだろう。
ただ、以前は、無関心を装い、良し悪しを口にしなかったような方々から批評をいただくようになったことは、ブランドがかつてよりも浸透していることの証であると考えられる。
読者のみなさんと担当者の間には、大きなギャップが存在するというのは実感としても確かなことなのである。
ということで、表紙を始めとしたデザイン、キャッチコピーについては、2012年度も変更しませんので、ご了承ください。
ただし、内容に関しましては、日々、改善に努め、刷新してまいりますので、今後とも、ご愛読のほどよろしくお願いいたします。
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