「ストア オブ ザ イヤー」への投票をお願いいたします
「よい」店舗と「売れる」店舗は異なる。規制の多い日本においては、なおさらである。
したがって、店舗の順位づけには、それほど意味がないということができなくはない。実際に、幾人かの読者や識者の方々からも同じような指摘を受けた。
しかし、『チェーンストアエイジ』誌は2010年4月1日号の特集として今年も「ストア オブ ザ イヤー 2010」を実施する。2009年1月1日から12月31日までに開業した店舗のなかで、読者が「もっともすばらしいと感じた店舗」を決める恒例の企画である。
なぜ、意味がないかもしれない店舗の順位づけを毎年、実施しているのか?
もっとも大きな動機は、「時代の価値観」の変遷を記録したいからだ。
読者の方が投票する際には、「立地」「売上」「収益性」「商品政策」「五感訴求」「ローコスト経営」など少なくとも“何かの基準”を設定しているはずだ。それが「自社の店舗だから」という理由でも構わない。まさか、サイコロの目で決めてはいないだろう。
ところが、この“何かの基準”というのは曲者で、私たちが日常生活を送るなかで知らない間に染まっている「時代の価値観」が深く関与している。
そして、投票は「時代の価値観」に左右される傾向がある。
分かりやすい例を挙げるなら、バブル経済時の「時代の価値観」とは「高級化」「ハイイメージ」「過度の装飾」といったものが支配的だった。
しかし、いま同じことを言ったら笑われる。
一日一日の変化は小さくても、俯瞰してみると、大きく変わっている。「時代の価値観」とはそんなものである。
だから「ストア オブ ザ イヤー」は単年ですべての結論が出るわけではないし、結果だけを見て一喜一憂する必要もない。
ということで、以下はお願いです。
定期購読者の皆様には、『チェーンストアエイジ』誌2月1日号に投票用紙を同封しました。
また、2月中旬をめどに、インターネット投票の環境を整えておりますので、ぜひ、気軽にご投票いただきたく、お願いいたします。
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