販売者の責任
「殺虫剤入り餃子」のような商品に関する事件が起こると、小売業や商社、メーカーは、見苦しいまでに責任のなすりつけ合いを繰り返す。
しかしながら、商業の本来の社会的任務は消費者に代わって、地球上全域から、生活に必要でかつ適切な品物を集荷することにある。だから、商品の品質に関する責任は、販売した小売業者にあると私は思う。
日本リテイリングセンターの渥美俊一チーフコンサルタントは、商品の品質管理のために、(1)科学的検査(公的検査機関に問題検出させるように指示)、(2)ライブテスト(消費者が使っている方法を徹底)、(3)試売、(4)入荷のたびの抜き取り検査をすべきだと主張する。
消費者に代わって、目利きをして、仕入れて、販売する。その結果として、利益が出ていることを今ひとたび、噛み締め、販売者としての責任の重さをしっかり受け止めたい。
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